「Telegramでゲームを出したいが、どういうことに気をつけて開発をしたら良いかわからない。」
そんな悩みを抱えている方も多いと思います。
Telegramのゲーム開発は、TelegramやTONチェーンとの接続以外は一般的なWebブラウザゲームの開発と大きく変わりません。
しかし、Telegram特有で押さえておかなければいけないポイントがいくつかあり、それを事前に把握しておかないと手戻りが発生する可能性があります。
Telegramのゲーム開発をスムーズに行えないと、約9億人というユーザーにリーチできるチャンスを逃してしまうということになりかねません。
この記事では大まかなゲーム開発フローを解説し、開発フローのどこで注意するポイントがあるかを簡単に紹介します。
ぜひ最後までご覧ください。
この記事の目次
そもそもなぜTONでゲームを作るのか?
2024年現在、Telegramゲームを作ることは、事業者にとってユーザーを集める手段として、有効な選択肢に入ります。
Telegramでゲームを作る理由は主に以下の魅力があるからです。
- 約9億人のユーザー
- 豊富なAPI
約9億人のユーザー
Telegramは約9億人のユーザーを抱えており、LINEの約10倍の規模となっています。
Telegramは今後3年以内にMAUを5億人に拡大させると発表しています。
Telegramは、この数億人規模のユーザーに対し、複数のプラットフォーム(iOS、Android、デスクトップ)でプロダクトを届けることが可能です。
また、ゲームはインストール不要で、グループ、チャンネル、インラインゲームなどの機能により、ゲームを簡単にバイラル化し、多くのユーザーにリーチさせることができます。
Telegramのユーザー数、リーチのしやすさはWeb3事業者にとって、これまでになかった非常に魅力な場所であり、ユーザーを集めるには最適なプラットフォームをなっています。
豊富なAPI
Telegramは、ゲームの統合を容易にする、さまざまなAPIを提供しており、事業者は最小限の労力でTelegram上にゲームをリリースすることが可能となります。
Telegramの主なAPIを以下に示します。
Bot API
Telegramメッセージをインターフェースに使うプログラムを簡単に作成できます。ゲームをTelegramに統合するために必要です。
TDLib(Telegram Database Library)
クロスプラットフォームで機能するTelegramクライアントです。サードパーティの開発者がTelegramプラットフォームを使って独自のカスタムアプリを作成することが可能です。
Gateway API
どんなビジネス、アプリ、ウェブサイトでも、従来のSMSの代わりにTelegramを通して認証コードを送ることができます。
コストを下げながら、セキュリティとコードの配信速度を向上させ、ユーザーは即座にTelegram内のチャットでコード付きのメッセージを受け取ります。
Telegramゲーム開発の全体像
TelegramのゲームはWebブラウザゲームをTelegramボットに接続することで、ユーザーにゲームを届けることができます。
ゲームは一般的なWebアプリケーションとなっており、JavaScript、CSS、HTMLなどの言語を使った開発環境があれば作成可能です。
一般的なブラウザのゲーム開発と同様にHTML5で設計をした後、APIを使ってTelegramやTONチェーンとの接続をしていきます。
各フェーズの概要とTelegramでゲームを出す際の注意すべき点について、解説します。
企画フェーズ
予算と開発期間
Telegramのゲームは、シンプルなゲームが多く、開発費用に関しては、比較的コストは低めです。
我々の独自調査では、開発費用は数百万円程度、工数はゲーム開発経験があるチームが手掛けるのであれば、2~3週間程度でゲームを開発することができるというケースが見受けられました。
もちろん、これらはゲームのクオリティ、開発チームの技量に左右されるため、一概には言えませんが、一般的なゲームやブロックチェーンゲームよりは比較的安めの傾向にあると予測されます。
ゲームコンセプト・ターゲットの設定
Telegramのユーザーはインド、ロシアなどを含めた新興国のユーザーが多いことが特徴的であり、その特徴を考慮して、ゲームのコンセプトを決めていくことが重要です。
新興国は人口が多く、紹介機能が機能しやすいという特徴があるため、多くのユーザーを獲得するには、他のユーザーに紹介するインセンティブの設計がポイントになります。
これまで多くのユーザーを集めたHamster KombatやCatizenなどは、エアドロップが主なインセンティブとなっていました。
また、Telegram自体がシンプルなUI/UXとなっていることもあり、現状、Telegramで人気のあるHamster KombatやCatizenなどのゲームのように、シンプルなタップ、スワップゲームが多くのユーザーを集める傾向にあります。
Telegramのゲームコンセプトを決めるにあたって、押さえておくべき点は以下です。
- リファラル機能
- エアドロップ
- シンプルなゲーム
これはトレンドによって変わっていくため、常に人気のあるゲームを調査し、コンセプトを決めていく必要はあります。
マーケティング戦略
Telegramにおける主なマーケティングは、人気のチャンネルに広告を載せることができるTelegram Ad、KOLを活用したマーケティング、Appセンターへの掲載、他のアプリと連携した相互送客などが挙げられます。
Appセンターへの掲載は申請が必要で、現状、Telegramにゲームを出そうとしている事業者が多く、承認に数週間から数ヶ月待つケースもあります。
公開と同時にAppセンターへの掲載を考える場合、待ち時間を考慮した上でスケジュールを組む必要があります。
相互送客については、開発段階で指定のSDKを実装する必要があるなど、Telegram特有で事前に想定しておくべきポイントになります。
マーケティングのそれぞれの詳しいやり方や注意すべき点は、今後別の記事でも詳しく解説していきます。
マネタイズ戦略
Telegramにおける主なマネタイズ方法は、ゲーム内課金、Telegram Star(Telegram内のポイント)、The Open League、サブスクリプションなどが挙げられ、Telegram特有の戦略が必要となります。
例えば、The Open Leagueでマネタイズする場合、アクティブユーザー数が評価の基準となるため、リファラルでユーザーを増やすことと、デイリータスクなどを設けて、ユーザーが毎日ゲームを触る設計を盛り込むことが重要です。
Telegram側ではさまざまなマネタイズ施策を打ち出して、プロジェクトを誘致する動きがあるため、そのような動きに合わせてマネタイズ戦略を決めていく必要があります。
設計フェーズ
設計フェーズは一般的なWebブラウザゲームのステップとほぼ変わりません。
注意すべき点として、Telegramのユーザーは新興国のユーザーも多いため、スペックの低い端末でもスムーズな動作ができるようなデザインに設計をする必要があります。
開発フェーズ
Webブラウザゲームの構築
一般的なWebブラウザと同様に、JavaScriptやHTMLなどを使用してゲームを構築します。
このステップもTelegram特有で必要な対応事項はほとんどありません。
Telegramとの接続
Webブラウザゲームの構築が完了したら、Telegramと接続します。
ここからTelegram特有のステップが入ってきます。
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