本連載では、ユーザー数9.5億人を誇るTelegramが展開するプラットフォームである、Telegram Mini Appsで流行っているWeb3プロジェクトを紹介します。
今回は2024年9月17日にローンチし、2週間で200万ユーザーを獲得した「キャプテン翼 -RIVALS- On TON」を取り扱います。
キャプテン翼 -RIVALS- の変遷
キャプテン翼 -RIVALS- On TON(以降TON版)の話に入る前に、前作にあたるキャプテン翼 -RIVALS-(以降前作)がリリースされてから現在に至るまでの変遷を振り返ります。
日付 | 内容 |
2023年1月 | 前作リリース |
2023年8月 | $TSUGTが上場 |
2024年1月 | アプリ版リリース(事前登録者数10万人) |
2024年5月 | OASYSチェーンでのリリース |
2024年9月 | TON版リリース |
2023年1月に前作がPolygonチェーン上でリリースされ、日本のIPが大体的に活用されていることから、注目が集まりました。
2023年最も遊ばれたブロックチェーンゲームに選ばれた実績(JOGAオンラインゲーム市場調査レポート2024)もあります。
ユーザー数は、アプリ版と合わせて多くて数万人(Polygon版6,000人+OASYS版2,000人+アプリ版数万人)であると推定しています。
前作のガバナンストークンである$TSUGTは、BITPOINT上場直後(2023年11月)にピークを迎え、その後は下がり基調のチャートを形成しています。
2024年春〜夏にHamster KombatやCatizenといったTelegram Mini Appsが流行したことを受け、2024年9月にTON版がローンチされました。
TON版は
- ゲーム要素が簡素化され、タップと放置のみ
- Earn要素がない(今後エアドロップ予定)
といった状態でローンチされたものの、ローンチ後2週間で200万ユーザーを獲得するといった成果を挙げています。
前作に比べて開発コストや開発期間が抑えられているにも関わらず、ユーザー規模が2桁違っている点は注目すべき点です。
この理由は後半の部分で考察を行います。
キャプテン翼 -RIVALS- On TON概要
続いてTON版の概要を解説します。
本ゲームは、Hamster KombatやCatizenとほぼ同じTap to Earnのクリッカーゲームです。
人気IPのキャプテン翼を流行りのプラットフォームて展開した点からも、先進的なプロジェクトと言えます。
現状のゲームの作りは機能が限られており、非常にシンプルです(今後開発予定)。
ゲームサイクル
キャプテン翼 -RIVALS- On TONの大まかなゲームサイクルは下図の通りです。
各要素についてもう少し詳しく解説します。
①カード
カードには
- Players
- Coaches
- Managers
- Stadiums
- Specials
の5カテゴリがあり、レベルアップに必要なポイント数/ポイント獲得効率が異なります。
多くのカードは初期状態でロックされており、
- 特定カードのレベル上げ
- ユーザーの招待
により解放されていきます。
②ポイント獲得
カードのレベルを上げるとProfit per hourが増加し、時間経過で獲得できるポイントが増加します。
③タップ
ホーム画面のキャラクター画像をタップすると、1タップごとに1スタミナを消費し、1ポイント獲得できます。
スタミナは時間経過とともに回復します。
なお、「BOOST」によりタップに関係する一時的な強化が可能です。
- Full stamina:スタミナを満タンにする(1時間のクールタイムあり)
- Multitap:1タップあたりのポイント獲得数が上がる
- Stamina Limit:スタミナ上限が増加する
④タスク
下記のような1度限りのタスクがあり、クリアするとポイントを獲得できます。
- Xフォロー
- Xリポスト
- Telegramチャンネル参加
前作(キャプテン翼 -RIVALS-)との違い
TON版の概要を把握できたところで、前作とどのような違いがあるのかを4つの視点で比較します。
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