本連載では、ユーザー数9.5億人を誇るTelegramが展開するプラットフォームである、Telegram Mini Appsで流行っているWeb3プロジェクトを紹介します。
今回はリリースから半年で3億人ものユーザーを獲得し、直近エアドロップを実施した「ハムスターコンバット(Hamster Kombat)」を取り扱います。
この記事の目次
ハムスターコンバットの異例の実績
始めにWeb3業界で素晴らしい実績を残していると言われているハムスターコンバットが、どのような実績を残しているのかを振り返ります。
2024年3月26日のリリースから約半年の間に、下記のような実績を残してきました。
- ユーザー数3億人、DAU5,000万人
- Xフォロワー1,400万人
- Telegramチャンネル参加人数5,200万人
- Youtubeチャンネル登録者3,730万人、総動画再生数12.3億回
Web2/Web3関係なくシンプルに「これはすごい」と感じると思いますが、Web3ゲームでは特に異例の数字です。
数字の取り方は若干異なりますが、Axie InfinityでMAU278万人(2021年11月)、STEPNでMAU70万人(2022年5月)であり、文字通り桁違いです。
ユーザー数推移を振り返ってみると、成長速度にも目を見張るものがあります。
Youtubeチャンネルも同様に伸びており、登録者数が6日で1,000万人を達成しています。
ハムスターコンバットの盛り上がりには
- Tap to Earnの斬新さ
- Notcoin等の盛り上がり
が関係していますが、中でもBinanceが関係するエアドロップの期待が大きかったと考えています。
期待されていたエアドロップが実際どのような結果になったかは、後ほど紹介します。
ハムスターコンバット概要
ハムスターコンバットは、取引所経営がテーマのTap to Earnゲームです。
ただし、タスク完了で獲得できるポイントよりも、自動で溜まるの方が多いため実質的にはカードのレベル上げゲームになっています。
ゲームを構成する要素としては
- ポイント
- カード
- Playground(ミニゲーム)
- 紹介
- タスク
があり、全体の構成は下図のようになっています。
ゲームサイクル
ゲームサイクルはゲームプレイやタスクの完了で獲得できるポイントを消費し、カードのレベルを上げ、自動で獲得できるポイント(PPH:Profit per Hour)を増やしていきます。
その後、自動で獲得したポイントはカードのレベル上げに使用される流れです。
ゲーム内容はリリース当初から変わっており、
- 単純なタップ連打でポイントが貯まらなくなった
- ポイント獲得/消費の単位が小さくなった
等の変更がありました。
Playgroundの仕組み
遊ぶとポイントが貯まるゲームが掲載されているPlaygroundには、ハムスターコンバットオリジナルのゲームと、既存のWeb2ゲームが存在します。
既存のWeb2ゲームはある程度遊び、条件を達成するとコードが発行され、コードを入力するとハムスターコンバット内のポイントが貯まる仕組みになっています。
この方法で運営は通常よりも高いゲームの広告収入を得ていると考えられます。
ユーザーはハムスターコンバットのポイントが欲しいため、アプリのインストール/ある程度のプレイを通常よりも高い確率で辿り着けるためです。
運営チームは明らかにされていませんが、15年以上のゲーム開発経験を持つ人物がいるとされており、(ソース:BINANCE SQUARE)マネタイズまでの導線設計の巧さにビジネス経験の豊富さが表れていると考えます。
$HMSTRエアドロップの設計と結果
続いては、2024年9月26日に実施された$HMSTRのエアドロップの設計と、結果を見ていきます。
$HMSTRエアドロップの設計
$HMSTRのエアドロップには、以下のような設計になっていました。
- 発行上限1,000億枚
- うち600億枚が今回配布分
- シーズン2では150億枚が配布される計画
- エアドロップ量の11.25%が2025年7月までロック
- 配布対象はタスク等も行うアクティブなプレイヤー
- VCが入っていない
特にVCが入っていないことで、大型の売り圧力が生まれにくい点が特徴です。
上場直後のトークン売却を防ぐ仕組みとしては、11.25%のロックのほか、Binanceで100〜30,000$HMSTRを7日間ロックすることで最大300%(APR)のリターンを得られるSuper Earnが設けられていました。
また、$HMSTRを出金せずに保有し続けていると、シーズン2のエアドロップにブーストがかかる仕組みも最近導入しています。
$HMSTRのエアロドップ結果
$HMSTRは2024年9月26日に実施され、Binance含む大手取引所への同時上場を果たしましたが、どのような結果であったかを
- 時価総額
- 配布実績
- TONネットワークへの影響
の3点から振り返ります。
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