
Web3の基礎知識を学び終わり、これから実際に動くとなった際に考えておきたいのが「事前のリスク回避」です。
事前にリスクへの対策/準備ができていれば、大幅なプロジェクトの軌道修正やスケジュール変更を抑えることができます。
しかし、黎明期にあるWeb3業界でリスクがどこに潜んでいるのかを見極めることは容易ではありません。
LGGがお話をした事業者様の中にも、リスクを十分に見極められずに進んでしまった結果、プロジェクト開発に支障をきたしてしまったケースがあります。
そこで、本記事ではWeb3事業を始めるほとんどの事業者がつまづくポイントと、リスク回避に必要な考え方を解説します。
本記事で分かること
・事業者がつまづくポイントには共通点がある
・Web3事業推進において、1度間違えて進めると大きな遠回りになることが多々ある
・最初から海外を見て動かないと、後々事業が広げにくくなる
リスクを見極められないと何が起こるのか?
最初に、リスクを見極められないままプロジェクトが進んでしまった結果、プロジェクト開発にどのような影響を与えるのかを整理します。
時間とコストが必要以上にかかかる

1点目は、本来不要な時間と費用がかかってしまうことです。
Web3事業の構築自体が、確立された手法がない中でWeb2.0では考える必要のなかったトークノミクスや法規制まで広く対応する必要があるため、大変です。
また、Web3は業界の動きが早く、他社動向/社会情勢/法規制等の変化で当初の開発ゴールがずれ、それに伴ってゴールに至るまでのプロセスも変化することが多いです。
さらに、実際に行動してみたら次々に壁に当たってしまい、また0から作り直すような事態によく遭遇します。
その結果、事業者が注力したいと考える
- プロジェクトコンテンツ制作
- UIUX最適化
- トークノミクス構築
- マーケティング戦略構築
に集中できず、直接開発に寄与しない対応や手続きに追われている事業者を見かけます。

ある1つの事をきっかけに、プロダクト開発全体が待ちの状態になってしまう事態は、変化が著しいWeb3業界では命取りになります。
ユーザーからの信頼を失う可能性がある

プロジェクトをリリースしていなくても、
- プロジェクト作成に着手していることを告知している
- Discord/Twitterを稼働している
場合は、コミュニティに対してプロジェクトが問題を抱えていることを正直に伝える必要があります。
仮にユーザーに対して問題を報告しなかった場合、ユーザーから「運営から軽視されている」と思われてしまい、ユーザーからの信頼を失ってしまいます。
これは、Web3プロジェクトはα版の頃からユーザーに触ってもらう等のマーケティングを行うためで、Web2プロジェクトよりも進捗や方向性に注意を要します。

抱える問題の大小に関わらず、問題を整理した上で対策とともに告知を行うため、それなりの工数を要します。
しかし、Web3事業を行う上ではユーザーに告知しないことはプロジェクトの共創を捨てたことと同義です。
運営にとって都合が悪いことであっても、「ユーザーから指摘されないから告知しない」ような姿勢では、プロジェクトを成功に導くのは難しいでしょう。
ここまで解説してきたように、リスクに対して十分な準備ができていないと、スケジュール遅延やプロジェクトへの信頼性へ影響が出てしまいます。
次に、Web3事業を行う上で、多くの事業者がつまづくポイントがどこにあるのかに触れます。
Web3事業推進におけるつまづきポイント
Web3事業推進において、多くの事業者は以下の5点でつまづきます。
- チェーン選定
- 業者選定
- スケジュール策定
- 法規制
- チーム形成
これらは非常に重要なポイントであり、中には選択を間違うと大きく遠回りが必要になってしまうものもあります。