【注意事項】
本レポートは2022年8月16日時点の公開情報から作成しています。アップデートにより最新の情報とは異なる場合があることはご了承ください。
TITAN HUNTERSは、基本無料でプレイできるアクションシューティングゲームです。
ボスモンスターからドロップするトークンを獲得することが、基本的な収益モデルになります。
ゲーム性が高く、1ヶ月で20万ダウンロードを記録し、DAUも7万人以上であったことから、注目を集めました。
しかし、投資額(NFT購入)に対するEarnの利率が高すぎたことと、トークン($TITA)のゲーム内消費設計が弱かったことで、トークンの多くが利確され、価格は下落の一途を辿りました。
サービスリリース後、トークンの消費ポイントを増やしはしましたが、今なおトークンの価格は戻っていません。
本レポートでは、TITAN HUNTERSのプロジェクト概要とトークノミクスの概要について触れたうえで、TITAN HUNTERが復活するために乗り越えるべき課題について考察します。
開発者視点での学びPOINT
- ・Web3ゲームは「面白い」だけでは成功できない
- ・Free to Playモデルで完了させてしまわずに、できるだけ消費サイクルに乗せることが重要
ユーザー視点での学びPOINT
- ・Web2ゲームとは異なり、Web3ゲームは一部の重課金ユーザーの存在だけでは成り立たない
- ・Free to PlayのあるWeb3ゲームに参入する際には、どのくらいのユーザーが課金したくなるかを見事
この記事の目次
プロジェクト概要
ゲーム概要
TITAN HUNTERS は、フィールドシューティングにトークノミクスを導入したアクションゲームです。
本作は「Free 2 Play+ Invest 2 Earn」を掲げており、フリーで遊ぶプレイスタイル(無課金)と、初期投資をしてトークンを稼ぐプレイスタイル(課金)の2つプレイスタイルをユーザーは選ぶことができます。
モバイルアクションゲームでのP2Eとしていち早く登場したタイトルで、刺激的なアクション性はゲームプレイヤーを虜にしました。
運営元の topebox は、NFT育成ゲーム「My Defi Pet」をリリースしており、ブロックチェーンゲーム(BCG)の開発実績には期待が持てます。
トークンを獲得するには、NFTアイテムを装備をして強力なボスを倒すことが必要です。
強力なボスの出現はNFTアイテムのレアリティに左右されるため、レアリティの高いNFTアイテムの入手が収益に直結する重要な要素となります。
ロードマップ

- 協力プレイ:22.Q2実装予定
- ボイスチャット機能:22.Q3実装予定
- ギルドシステム:23.Q1実装予定
トークン及びゲーム内通貨情報
TITA (ガバナンストークン)
$TITAは、TITAN HUNTERSの代表的なトークンであり、主にゲーム内で使用するNFTアイテムの獲得や修理に使われます。
ゲーム内で獲得したものはG-TITAとして区別され、CLAIMによって$TITAに変換できます。
G-TITA(ゲーム内通貨)
ユーザーと運営の収益ポイント

TITAN HUNTERS で $TITA を稼ぐには次の3つの方法があります。
・$TITA をステーキングする
・NFTアイテムを装備してボスを倒す
・インベスターランクで上位入賞する
$TITAをステーキングする

ステーキングシステムに$TITAをステーキングすることで、報酬として$TITAを得ることができます。
収益率は期間の長さに応じて高くなる仕組みで、最大6か月で50%の年利(APY)となります。
NFTアイテムを装備してボスを倒す

NFTアイテムを装備してボスを倒す場合、次の計算式で $TITA の獲得量が決まります。
$TITA獲得量 = ボスの基本$TITA獲得量 + 装備のDrop Rate × 2
例えば、CommonNFTを1つ(Drop Rate2.5%)装備して、Legendaryボスを倒した場合は、Legendary ボスの基本 $TITA 獲得量が 約20 TITA なので
20 TITA + 2.5 × 2 TITA = 25 TITA ≒ 約62.5円(6/12時点 1TITA 約2.5円)
となります。
このとき原資は CommonNFT の 400 TITA(約1,000円)なので、16回で回収、1日2,3回なら1週間で回収は可能となります。
これをROI(投資利益率)で考えると、
25 ($TITA/回) × 2.5(回/日) × 30(日) ÷ 400($TITA) = 約 469 (%)
と、非常に高い数値になります。
インベスターランクで上位入賞する

インベスターランクでは、ゲーム内アイテム「メダル」をより多く集めた人が上位となるため、メダルをいかに効率よく集めるかが重要となります。
メダルはNFTアイテムを装備してボスを倒すことで獲得できます。通常ステージのほか、メダルが10倍獲得できるステージ「Boss Fight Battles」があり、NFT装備の数に応じてより多くのメダルが獲得できます。
つまり、インベスターランクの上位になる場合、NFTアイテムを複数装備することで有利となるため、NFT装備の需要が高まるイベントです。
また、メダルはプレイ回数制限がない通常クエストでも獲得できるため、必然的にNFT装備の耐久値(Stability)も消耗していきます。
耐久値は$TITAを支払うことで回復できる(Recharge)ため、ユーザーに$TITAを消費させる側面もあります。
運営のキャッシュポイント
運営のキャッシュポイントには、次の5つのポイントが存在しています。
1.NFTのランダムボックス(チェスト)の販売
2.ゲーム内アイテムのNFT化手数料
3.$TITA を仮想通貨取引所で販売
4.$TITA の保有価値
5.$TITA の出金(CLAIM)手数料
トークノミクス分析

TITAN HUNTERSは基本無料でプレイできるものの、$TITAを稼ぐためにはNFT装備が必要です。
無料プレイの場合は、「Lv Up」「装備合成」「Hunter Rank Up」といった、ゲーム内アイテムのみで完結するエコシステムになっています。
NFT装備を保有している場合は、ドロップアイテムとして$TITAを入手しつつ、NFT装備を獲得・使用し続けるために「ランダムボックス」「NFT化」「召喚」「リチャージ」などで$TITAを消費するエコシステムになっています。
NFT装備保有者と非保有者(無料プレイ)のエコシステムは、一つのゲームに同居してはいるものの、互いに干渉しない設計になっています。
そのため、本レポートでは、TITAN HUNTERSのトークノミクスをNFT装備保有者の経済圏に絞って考察します。
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