本記事では、「TON Foundation」からのグラントの獲得方法について説明します。グラントはどのフェーズでも誰でも応募することが可能で、最大50,000ドルの資金を獲得することができます。

本記事ではその基本知識から申請のステップ、申請が通る可能性を上げるための項目など、グラントに関する情報をまとめています。ぜひ最後までご覧ください。

TONグラントプログラムの基本知識

「グラント」とは「助成金/補助金」のことであり、一般的にブロックチェーンのプロジェクトが次ブロックチェーン上にアプリケーションを誘致するために配布する資金のことを意味します。例えば、東京都がAIに力を入れる際にAI企業へ向けた補助金を出す、と同じように、TONブロックチェーンも様々なアプリケーションを誘致するためにグラントを配布しています。

グラント以外にも開発者支援のハッカソンやプログラムも開催しています。例えば、以前解説したThe Open LeagueやTONエコシステムのプロジェクトに投資するTON Ventures、他にもBDサポートやマーケティングサポート、技術サポートも受け付けています。

この記事では「グラントプログラム」に範囲を絞り、その他のサポートはまた別の記事で取り上げていきます。

また、グラントの対象にはDeFiやインフラツールなどTONエコシステムを盛り上げる全てが対象ですが、この記事では「Telegram Mini App」でゲームをリリースしようと目指している事業者の方へ向けて、その部分のグラント配布基準、審査に通るために大事なことを重点的に解説していきます。

実績としては、TONグラントプログラムはこれまでに110以上のプロジェクトに$1.4Mを配布しています。

TONグラントへの申請方法

では、本題に入ります。どのように申請すれば良いのでしょうか。

3つのステップが存在します。

1、TONエコシステムの調査
2、過去のグラント申請の成功事例を分析
3、申請書の提出

1つずつ説明していきます。

TONエコシステムの調査

TON上のdApps、Mini Apps、ツールの開発状況について深く理解することで、市場のギャップを特定し、市場に適したソリューションを考案できるようになります。この知識は、グラントを獲得できる可能性を高めるために不可欠です。

TONのグラントの特徴は「既存サービスのコピーではなく、新しい価値提案を行うプロジェクトに積極的に資金を提供する」点にあります。ここは公式の説明の中にも何度も出てくる表現であり、はっきりと名指しで「Notcoinや類似のアプリの機能を単に複製するだけのクリッカーゲームをサポートしていません。革新的なメカニズムと魅力的なゲームプレイを備えたゲームが優先されます。」と書かれています。

よって、その時々でTONエコシステムがどのようになっているのか、何が求められているのかを把握する必要があります。1つの参考になるサイトとして「TON ECOSYSTEM」があります。ここには有名なサービスが羅列されています。

また、ゲームであれば市況がどのようになっているのか、最新ゲームのトレンドはどうなっているのか、現在のゲームが抱えている課題は何か、この辺りの調査が必要となります。例えば、現在の市況はNotcoin、Catizen、Hamster Kombatというメガタイトルが一通りエアドロップを終えましたが、エアドロップ後にユーザー数が急落してしまうという事象が起こっています。同じTap2Earnのゲームを構築するにしても、この課題を解決するための明確な価値提案を盛り込むことができれば、グラントの配布対象に入る可能性があります。

この辺りの市況の分析は日々変化していきますので、本メディアでも一次情報も含めて継続的に更新していくと共に、より深い支援をご希望の方は別途、TONに特化したコンサルティングも提供していますので、お気軽にお声がけください。

優れた助成金申請例を参考にする

優れたグラント申請書は、あなたのアイデアを明確に伝えるものであり、グラントチームが理解しやすいものです。簡潔で明確な回答をすべての質問に提供し、審査員があなたのプロジェクトのTONに対する価値、あなたのチームの経験、提案を成功裏に実行する能力を把握できるようにすることが重要です。

そこで、過去にグラントを獲得した申請書を確認します。

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